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簡易型デジタル・オシロスコープを使ってみる

 モーター制御のPWMプログラミングなどで、実際のハードウェアの状態を把握する日多様性を感じ安価な簡易型のデジタル・オシロスコープを使ってみる。

仕様書・外観

取扱説明書概要

トリガー状態について:

トリガーはHoldoff、Waiting、Triggedと表示される3つの状態を取り得る。

ローリングモード:

タイムベースが50ms以上でトリガーモードがAUTOの時、表示は自動的にローリングモードになり波形は右から左に連続的にシフトしていく。このモードではトリガーは禁止される。

操作手順

基本編

  1. 底面の9V DCへAC/DCアダプターを差し込む。
    センタープラスタイプのこと。8~10Vで10Vを超えないこと。(付属品)

  2. 底面のPWR(パワー)SWをOFFからONにする。

  3. DSO_Shellの起動初期画面が出る。続けてオシロスコープの画面に切り替わる。

  4. 事例として、キャリブレーション出力を観測。
    1. 上面向かって左のBNCコネクターへプローブを挿す。
    2. 上面向かって右のカップリングSWをACにする。

  5. 上面中央のキャリブレーション端子へプローブの測定側をつなぐ。

  6. V/DIVボタンを押して画面下左の『_V』表示が青枠で囲まれるようにする。(アクティブにする。)

  7. 本体最下段中央のADJツマミを左右に回して『1V』のレンジにする。(回転方向は前回使用レンジに依存する。)

  8. SEC/DIVボタンを押して画面下中央の『_s』表示をアクティブにする。

  9. ADJツマミを左右に回して『0.5ms』のレンジにする。(回転方向は前回使用レンジに依存する。)

  10. TRIGGERボタンを押して画面下右の『トリガー』表示をアクティブにする。

  11. ADJツマミを左右に回して『AUTO』のモードにする。(回転方向は前回使用モードに依存する。)

  12. OKボタンを押すと画面左上の表示がRunningになって計測中の状態となる。
    更にもう一回OKボタンを押すと、画面左上の表示がHOLDとなりOKボタンを押した時点での測定状態を保持した(ストレージ)状態となる。

  13. ここまでの操作でキャリブレーション端子での測定と校正が可能となる。画面には矩形波々形の表示と併せ
    Freq:1kHz,Cycl:1ms,PW:0.5ms,Duty:50%,Vmax:1.7v,Vmin:-1.7v,Vpp:3.4v,Vrms:1.7v
    の近似値が表示されれば正常とする。(各数値には個体ごとの機差がある。)

応用編

  1. Freq以下のデジタル表示を消すにはTRIGGERボタンを押して画面下右の『トリガー』表示をアクティブにする。
    次にOKボタンを3秒程度長押しする。長く押しすぎるとHOLD機能も一緒にセットされるが、更にOKボタンを一回押せばFreq以下の表示が消えた状態になる。
    Freq以下のデジタル表示を復活させるには、OKボタンを3秒程度長押しする。
    HOLD機能が一緒にセットされた場合には前述の手順で回避をする。

  2. トリガーレベルを選ぶには、TRIGGERボタンを押して画面下右の『トリガー』表示をアクティブにする。
    次にADJツマミを左右に回して『NORM又はSING』のモードにする。
    TRIGGERボタンを1回押して、画面真ん中右端の左向きカーソルを青に変える。(アクティブにする。)
    ADJツマミを左右に回してトリガーレベルを適正な位置に調節する。

  3. 次にTRIGGERボタンを1回押すとトリガースロープを選ぶことができる。
    画面下右の『トリガースロープ』表示がアクティブになったら、ADJツマミを左右に回して、トリガースロープの『立上り又は立下り』の何れかを選ぶ。(通常は立上りでの使用が多い。)

  4. 応用編手順1、2のトリガーレベルとトリガースロープはトリガーモードが『ノーマル又はシングル』の場合に有効である。
    普段使いの場合には次の手順で『AUTO』モードに戻しておく。⇒
    1. TRIGGERボタンを押して『トリガー』表示をアクティブにする。
    2. 次にADJツマミを左右に回して『AUTO』モードにする。

  5. 波形の保存:Saveと呼び出し:Recall
    • ADJツマミとSEC/DIVボタンを同時に押すと保存:Save。
    • ADJツマミとTRIGGERボタンを同時に押すと呼び出し:Recall。
      尚測定モードに戻るにはOKボタンを押す。呼び出し:RecallをするとSEC/DIVのレンジが、呼び出し:Recallのレンジに置き換えられるので、基の作業に戻ったときに必要に応じて基本編手順8、9を再度行う。

  6. 仕様及び実用上の注意事項
    • 200kHz迄測定と有るが、実用範囲はDC~40kHz。
    • 最大入力電圧は50Vpeakなので、それ以上を測るには市販の10倍のアッテネータ付きのプローブを使う。
    • 市販のプローブを使い始めるときには、『トリマ補正』を行うこと。プラスチックの小型マイナスドライバーが必要。
    • トリマ補正はキャリブレーション出力の矩形波々形が奇麗に(カクカクに)表示されるように行う。

  7. 垂直位置を調整するには、V/DIVボタンを"2回"押して画面真ん中左端の右向きカーソルを青に変える。(アクティブにする。)
    ADJツマミを左右に回して表示波形の垂直位置を見やすい位置に調節する。
 

参考資料

 

Last-modified: 2020-12-10 (木) 12:57:16